横浜HARTクリニック

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妊娠率25%とはどういう意味でしょうか?

こんにちは。次第に蒸し暑くなってきましたが、元気にお過ごしですか?クリニックがすいている日には、汗がひく前にお呼びしないよう、ご来院後少し時間をおいてからお呼びするようにしていますが、大丈夫でしょうか?

さて、「妊娠率 25%」と聞いて皆さんはどうお思いになりますか?一般的に不妊治療の成績として示す時には、「治療あたり」の成績として示されることが多いので、100人の女性(100組のご夫婦)に1回の治療を行うと、25人(25組)の方が妊娠するという意味です。

これは少子化を考えるような社会人口動態統計であれば意味があるかもしれませんが、個々の方の不妊治療ではあまり意味がありません。妊娠という結果で見れば、1回の治療あたり25人の方は100%満足、残りの75人の方は0%満足(100%不満足)ということになります。100人の方がそれぞれ25%満足ということはありません。

不妊治療では、やはり最終的にそれぞれの方が妊娠に至ったかどうかが重要であり、そのためには1回の治療あたりの成績ではなく、その方が最終的に妊娠に至ったかどうか、すなわち「患者さんあたり」の成績が重要です。当院の実績では、常にこの「患者さんあたり」の成績も公表しています。

治療に通われる女性の年齢も次第に高くなり、多くの方が年齢を気にしていらっしゃいます。しかし、卵子の質は毎月毎月次第に弱くなっていくわけではなく、まずは年齢と共に生理周期ごとに卵子の力に差が出てきます。つまり、どんなに努力をしても良い卵子が育たない周期が増えてきます。したがって、良い卵子が育つ周期を待つ、そういう周期を逃さないために、ある程度の期間治療、あるいは妊娠努力を続けることが重要になってきます。

当院に通院していただいている方もそうですが、不妊治療に通われる方は、丁寧できちんとした性格の方が多く、その性格が逆に不妊治療をストレスに感じさせてしまうことも多いのではないでしょうか?その性格は財産で素晴らしいことですし、ご両親のおかげでしょう。しかし、上に述べたように、良い卵子が育つ周期でなければ、私たちスタッフも含め、ベストを尽くしても妊娠に至らないことは変えられません。

自分に頑張れることと、ある程度は確率的(運命的)なこととを分けて治療に向き合えると、少し気持ちが楽なると思います。一人一人、体質も違います。丁寧に問診、診察をしていると、それぞれの方にとって最も適した治療法も見えてきます。私は、治療の結果が出ていなくても、きちんと説明をして、可能性があれば治療を続けられるような提案をしています。チャンスを逃さないよう一緒に頑張って欲しいと思います。

このあたりのことを先日セミナーで話しました。まだしばらくはオンデマンドで見られるそうなので、興味のある方は、当院ホームページの「お知らせ」にあるアドレスを参照してください。

 

 

記事監修
院長 後藤 哲也
経歴

東京大学医学部卒業

産婦人科研修医(東大附属病院分院、都立築地産院、国立習志野病院)

アメリカウィスコンシン大学高度生殖医療施設

イギリスロンドン大学大学院  医学博士(生殖遺伝学)

オーストラリアモナッシュ大学体外受精施設

東京HARTクリニック副院長
横浜HARTクリニック開業

資格

日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医

日本生殖医学会認定生殖医療専門医

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