当院の体外受精実績
体外受精は本来、卵管に異常があって、女性の体内で精子と卵子が出会えない、卵管性不妊に対する不妊治療法としてスタートしました。その後男性側に原因がある不妊症に対して応用され、現在では原因がはっきりしないご夫婦に対しても行われるようになり、有効な不妊治療法として確立しています。当院では、それぞれのご夫婦の不妊原因を考え、また治療に対するご希望をお聞きした上で、最適で安全な体外受精の方法をご提案しています。
Performance
体外受精は本来、卵管に異常があって、女性の体内で精子と卵子が出会えない、卵管性不妊に対する不妊治療法としてスタートしました。その後男性側に原因がある不妊症に対して応用され、現在では原因がはっきりしないご夫婦に対しても行われるようになり、有効な不妊治療法として確立しています。当院では、それぞれのご夫婦の不妊原因を考え、また治療に対するご希望をお聞きした上で、最適で安全な体外受精の方法をご提案しています。
初回採卵時の女性年齢で分けた治療成績を下のグラフに示します。体外受精・顕微授精治療を受けた女性の人数と、そのうち出産に至った女性の人数を示しています(2014年7月から2021年12月まで)。
採卵患者数(人) | 出産した方(人) | 出産率(%) | |
---|---|---|---|
34歳未満 | 220 | 163 | 74 |
35-37歳 | 199 | 143 | 72 |
38-39歳 | 116 | 68 | 59 |
40-41歳 | 86 | 26 | 30 |
42-43歳 | 54 | 9 | 17 |
44歳以上 | 22 | 0 | 0 |
「出産した方」についてみると、1回目の採卵(新鮮胚移植と凍結胚移植を含む)で妊娠された方が65%、2回目が18%、3回目が9%、と90%以上の方が3回目までの採卵で妊振しています。体外受精の本来の適応である卵管因子または男性因子による不妊の方、卵巣刺激によって卵子の質が改善した方、着床因子による不妊が凍結胚移植によって解決した方などが、1回目の採卵で妊娠されていると思われます。2回目以降の採卵で妊娠された方の多くは、良い卵子が育つ生理周期の頻度が低いことなどが原因のために、複数回の採卵が必要であったと考えられます。
体外受精がうまくいくかどうかは、治療周期に良い卵子と精子が得られるかどうかにかかっています。女性の年齢が高くなると、良い卵子が育つ周期が少なくなっていきますので、治療に選んだ周期に良い卵子が得られない可能性も高くなります。しかし、言い方を変えると、体外受精がうまくいかなかったとしても、卵管と精液所見が正常であれば、お休みの周期に良い卵子が排卵されて、タイミングや人工授精で妊娠するチャンスがあるということです。体外受精とその他の治療を組み合わせながら、1年以内に結果を出すつもりで一緒に頑張ってみましよう。