横浜HARTクリニック

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暑中お見舞い申し上げます

暑くなってきましたが、皆さん、いかがお過ごしですか?

私は、先週父の一周忌を終えました。直前のブログで開院2周年のことを書きましたが、父の死から1年という別の時間軸で振り返ってみると、見えなかったものが見えてくることもあり、人生というのは時間と空間が何重にも重なり合った深みのあるものなんだな、と改めて感じます。

さて、当院処置室の壁にある大きなコルクボードをご存知でしょうか?

お察しの方も多いと思いますが、出産報告と共に送っていただくことが多い赤ちゃんの写真を貼るために昨年末に設置したものです。院内に写真を貼ることに対しては、賛成、反対両意見があり、それぞれのクリニックが自分たちの判断で決めていますが、私は貼りたいと思っています。その理由は、以下の通りです。

私がこれまで関わってきた(東京、横浜HARTの)患者さんで写真を送ってくれる方の中に、「可愛いでしょう」という単なる自慢のために送ってくれる方はまずいません。殆どの方の文章から、「治療中はいろいろと辛いこともありましたが、ようやく出産までたどり着きました。子育てはまた不安でいっぱいですが、様々な方の応援で授かった命を責任を持って育てていきます」という決意が読み取れます。

不妊治療中は、妊娠中の方や子供連れの方を見かけると辛くなることも多いと思います。でも、誰の子供であっても、この世に生まれてきた子供の全てを愛しいと思っていただきたいし、少なくとも、同じ横浜HARTクリニックに通った仲間(同志)が送ってくれた写真の赤ちゃんの誕生を祝福してあげたいと思うのですが、私の驕りでしょうか?

クリニックの診療理念の7にある「社会貢献」。私たちが日々行う診療で力になれる方の数は微々たるものかもしれません。しかし、世界中で人の命が簡単に奪われてしまう時代に、生殖医療を通じて、一つ一つの命の尊さを皆さんと共有していきたいと思います。

いつから写真を掲示するかは未定ですが、ご意見があればぜひ院内設置の「ご意見箱」へ投書頂きますようお願いします。

開業から2年を迎えました

本日、7月7日で開業から満2年を迎えました。

偶然ですが、今日、カルテ番号1番の方(2年前の今日、開業日、に来院された方)が、二人目(凍結胚移植)の相談に来院されました。

2年は区切りではありますが、一人一人の患者さんと向き合うことを一日一日、365 x 2 = 730 日続けてきたら、2年という時間が経ったという感じです。今は、一日に20-30人(組)の患者さんを診察していますが、皆さんそれぞれに原因や背景が違い、また同じ患者さんでも、日によって求めるものが違います。それにどう応えていくか、いい意味での緊張の連続です。よく例えて言うのですが、一日の診療は、マラソンではなく、100メートルを全力で20-30回走るのに近いと思います。

スタッフにも常に、「患者さんから学ばせてもらう」ようにと指導しています。診療理念の一つである「患者さんに寄り添った」診療を実践できれば、患者さんは非常に多くのことを教えてくれます。その患者さんから学んだことを、他の患者さんに活かす。そして、それを繰り返すことで、より多くの患者さんを幸せにすることができ、スタッフ自身も成長する。生殖医療分野全体および社会一般に貢献できるように人材を教育することも、理念の一つなのですが、これは今後も継続課題です。

私は将来に保険をかける形の医療よりも、目の前の患者さんの悩みと向き合う形の医療により惹かれるので、卵子の凍結保存よりは、着床前検査、卵子の質の向上、卵子提供などに今後関わっていくと思います。倫理や子供の福祉を考えながら、社会のニーズに応じた不妊治療を提供していけるよう努力します。

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