診療時間の変更にご協力ありがとうございました
- 2022年3月20日
- 院長
こんにちは。いかがお過ごしですか?
明日3月21日をもって「まん延防止等重点措置」が終了することに伴い、3月22日より通常の診療時間に復帰します。長い間、診療時間の変更にご協力いただき、ありがとうございました。
最初の「緊急事態宣言」が出されてから約2年になります。今日までいくつかの新型コロナウィルス感染の波がありましたが、院内消毒を徹底し、患者さん同志の密を避け、スタッフも人の集まるところを避けるなどして、院内感染を起こしたり濃厚接触者を出したりすることなく診療を継続することができました。今後もまた感染の波がくると思われますが、各人がこの2年間に学んだ身の処し方で乗り越えていくことができることでしょう。
コロナ禍での恩恵も二つありました。一つは学会がWeb開催になったこと。開業するとなかなか学会に参加できなくなります。Web開催になることで、国内外の学会を期間中24時間いつでも視聴できます。さらに学会場であれば並行しているために聴講できない講演もWebであれば全て聴くことができます。最近は新型コロナウィルス感染が落ち着いてきたことで、学会場での現地開催とWeb開催のハイブリッドが増えてきましたが、今後もWeb開催はぜひ続けて欲しいものです。
もう一つは、教科書を読み直す時間ができたこと。遺伝学で学位を取得していますが、随分昔のことなるので、いつか最近の教科書を通読したいと思っていました。実際、非侵襲的出生前検査(non-invasive prenatal testing; NIPT)、着床前遺伝学的検査(preimplantation genetic testing; PGT)、遺伝カウンセリングの教科書を読むことができました。2003年にヒトのDNA配列が解読されてからの遺伝学的検査技術の進歩を改めて感じると共に、その技術そのものの限界について再確認し、それら検査結果を生殖医療、さらには社会の中でどう活用していくかという倫理的な問題について考えることができました。子供を産み育てるということが、愛情にあふれたごく自然な営みから、「選択」「排除」というデジタル的な行為にならないよう、常に意識していたいと思います。